SIGMA sdQuattroのレビューのようなもの
凄い変態、でもそれが良い。
SIGMAというメーカー名を聞いて、大抵の方が真っ先に連想するのは、恐らくレンズだと思います。
カメラを作っているとは、なかなか想像できないのではないでしょうか・・・?
ということで、sdQuattroのレビューでございます。
この最高に使いづらくて、最高に写りが良いカメラを開発したSIGMA社に感謝を。
スペック
マウント:SIGMA SAマウント
画素数:約2950万画素(トップ:約1960万画素、ミドル・ボトム:約500万画素)
映像エンジン:TRUEⅢ×2
ISO感度:100~6400
ファインダー:電子ビューファインダー 1.10倍 236万ドット
AF:像面位相差検出・コントラスト併用 9点測距
動画撮影:なし
液晶:約162万ドット
以上です。
通常のカメラと色々形式が違うので書けることは少ないですが、詳細は後程・・・。
外観
正面
グリップ下が大きく欠けている独特なデザインです。
しかし、指がはみ出たり、持ちにくいということあありません。
側面
17-70DCを付けた様子です。
EVFが出っ張っていたりと、割と独特なデザインです。
電源スイッチはマウント部上部側面にあります。
背面
液晶はメインディスプレイとサブディスプレイが一体になったような形をしています。ボタン類の配置はクセはなく使いやすいです。
特徴
まず、このカメラの一番の特徴は、「FoveonX3センサー」というイメージセンサーを搭載している点にあります。
通常のベイヤー式センサーは、全ての画素で色を検知出来ない(緑が50%、青・赤が25%の画素で検知)ので、検知できなかった色に関しては補完処理で補うことになります。
被写体のディティールに関しても、50%の画素でしか検知できません。
しかし、sdQuattroに搭載されているFoveonイメージセンサーは、三層構造になっており、その三層を利用して全ての画素で色情報を検知できるため、補完処理の必要が無く、被写体本来の色を写すことができます。
また、ディティールに関しても全画素で検知できるため、通常のベイヤー式換算(50%で取得している)で約3900万画素相当の画像を得ることができます。
原理的に偽色やモアレが発生しないので、ローパスフィルターも搭載していません。
つまり・・・理想のセンサーなわけです。
しかし、理想と言っても完璧なわけではありません。
高感度には滅法弱く、自分の感覚だと撮って出しでISO200まで。RAW現像でISO400までなら許容範囲です。
被写体によってはそれ以上でもいけますが、ISO1600以上は厳しいです。
また、レンズや被写体によって緑とピンク(?)の色ズレが発生することもあるみたいです。(RAW現像時に補正をかけられます)
画像データはえげつなく重い(RAWは一枚約50MB)ので、処理に大変時間がかかります。
7枚連写をして、ノイズが少なくDRが広い画像を生成するSFDモードや、写真の色味を変更できるカラーモードなども搭載しています。
使用感
正直に申し上げると、ほぼ全ての操作においてワンテンポ待たされる感じです。
プレビューの表示、AF、EVFとモニターの切り替えなどなど・・・。
ライブビュー(ミラーレスに対して正しい用語なのだろうか・・・?)の表示も、決して高精細・高fpsとは言えず、MFもピーキング機能が無いと正直難しいと言わざるを得ません。
割と厳しい意見ばかりになりましたが、それでもなお使いたいと思えるだけの魅力がこのカメラにはあります。
まるでフィルム機を使っているような気分になります。一枚一枚を慎重に丁寧に。
作例
アップロードの関係上、80%ほどのサイズにリサイズしました・・・。
何枚かはレタッチしていますが、あしからず。
焦点距離は35mm判換算ではありません。
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 50mm 1/200 F4 ISO125 FOVクラシックイエロー
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 70mm 1/50 F4.5 ISO250 フォレストグリーン
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 70mm 1/6 F4 ISO1600
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 17mm 1/200 F4.5 ISO640 FOVクラシックブルー
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 41mm 1/125 F3.5 ISO100
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 45mm 1/125 F4 ISO100
SIGMA17-70mmF2.8-4DC OS HSM 63mm 1/100 F5 ISO100